資本のお金と交換のお金 過剰と過小

 お金に資本のお金と交換のお金があることを言いました。どちらも同じ円(¥)やドル($)なのですが、使われる時に何を見返りに求めているかが違うのです。

 資本のお金は、使われても姿を変えるだけです。帳簿の上にはずっと残っています。株式を発行して資金を集め、それを設備や運転資金に使っても、資本金がいくらであるかはずっと帳簿に残っています。株式、貸出・借入金、公社債などがこれに相当します。
 交換のお金は、モノやサービスと交換します。使ったら、自分のところには残りません。かわりに、食料や衣料品などが手元に残ります。

 資本のお金と交換のお金が、それぞれ世の中に多すぎるときと、少なすぎるときを表にしました。

            過剰      過少

  資本のお金   バブル     生産減退

  交換のお金   インフレ    デフレ

 資本のお金は、主に銀行貸し出しが行われるときに生まれます。交換のお金は主に賃金が支払われるときに生まれます。

 90年代以降、日本でも欧米でも、経済危機を招いているのは、バブルが原因です。資本のお金の過剰なのです。

 資本のお金が余ったとき、資本のお金は消費するわけにはいかないお金ですから、運用を考えます。モノを買いあさっても、保管が大変だし、換金するのに苦労します。そこで、換金しやすく保管にこまらない、債券、株式、証券化された商品などに資金が集まってきます。それで、債券、株式、商品相場が値上がりします。それは、実態を伴わず、お金あまりだけが原因のバブルです。

 いっぽう、資本のお金がいくらダブついていても、生活資金と実質投資が増えなければ物資の値段は上がりません。それで、インフレにはならないのです。とくに2000年代は、中国と東欧が生産工場として世界経済に参入してきましたので、ずっと供給過剰気味で、モノの値段が抑えられていました。

 低金利=お金の供給過剰=物価上昇という図式があり、多くの人が信じています。しかし、政府・中央銀行が金利を下げてお金の供給を増やすと、バブルは起こるがインフレは起こらない。それが、成熟した経済の国々で起こっていることです。
 現在、金利操作は、バブルを生じさせたりはじけさせたりするのにだけ効果を上げています。お金は偏在していて、資本のお金だけが増えているのです。

 バブルとデフレが共存する、ということは起こり得ます。日本の現在はそんな状況です。不動産バブルははじけましたが、株式はバブル前の水準よりまだ高いですし、国債をはじめとした債券の低金利は、債券バブルが起こっていることを示しています。
 これはつまり、お金が偏在していて、資本のお金は多すぎてバブルを起こしているけれど、交換のお金は少なすぎてデフレを起こしているのです。

 交換のお金とのバランスが悪いと、資本のお金も価値を保てません。モノやサービスを買ってくれる人たちがいるから、投資したお金は回収でき、利益も上げられるのです。投資して回収される見込みがないなら、むなしく債券や株にお金が集まって、バブルを起こすのです。


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